●S2000彫刻制作・3
2018-06-06


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今日の、S2000彫刻制作です。

引き続き、詳細のアイディアを
練り上げているところです。

オープンカーの彫刻制作、というと…
禺画像]
同じご依頼主から、以前
ご注文頂いた、ロードスター。

このときは、失敗の連続で
あれこれ試行錯誤が続きましたが、
以降の彫刻制作の転換点にもなる
貴重な経験となりました。


同じオープンカー制作、ですので
このときの経験を活かして
さらに進化させようと思うんです。

そこで、ロードスター彫刻のとき
一番苦労したところは
どこだったかなぁ、と思い出したとき。

やっぱり、フロントウィンドウの
剛性を確保するのが大変だった
記憶があります。

針金を仕込んだ細い枠を立てることが
これほど難しいことなのか、と
思い知ったんですよねぇ。

何とか、上にハードトップを載せても
大丈夫な剛性を確保することには
成功したんですけど…
禺画像]
それは、この窓枠の形にも
秘密があったりします。

ロードスターの場合、
フロントウィンドウがはまっている
Aピラーの頂点付近から
垂直に降りる柱があるんです。

この柱は、フロントウィンドウ枠が
倒れないようにする、いわゆる
つっかえ棒の役割を果たすので、
彫刻を作るときも、ここの補強を
ガッチリ固めることで、
何とかなったんです。

この柱と、フロントウィンドウ枠の
斜め線で囲まれた空間の
三角窓は、初代ロードスターの
アイコンのひとつでもあります。


…それでは。

今回制作する、S2000の
Aピラーが、どうなっているかというと…
禺画像]
おわぁぁぁ…。

つっかえ棒の柱が、まるで無い…!
禺画像]
この部分、ちょっと三角っぽく
補強してはあるけれど、
この大きさだったら、屋根のある
普通の車の、サイドミラーの根元と
大して変わらない…!


…これは。

これは、厄介ですよー!

バスタブ的なものを作ったあとに、
ちょこっと、ウィンドウ枠を載せて
くっつける…なんてやり方では、
ハードトップを載せた瞬間に、
根元から、折れますね…。

Aピラーは、粘土以外の素材で芯を制作しつつ、
バルクヘッド(エンジンルームと室内を分ける隔壁)と
一体化させて、骨組みの一部にするような
構造にしないと、実用に耐えないですね…!


それにしても、実車のS2000の
Aピラーの構造、一体どうなってるんだろう…?

彫刻は動かないけど、
車は、動きますからねぇ!

しかもS2000は、ゆるゆると気ままに
オープンドライブを楽しむような車では
無いですもんね。

どちらかといえば、レースカーに
近い性能を持った車です。

この柱で、走行中の振動や
強烈な風圧に耐えてるんだ。

ホンダ、すごい車を作りましたねぇ…!


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[彫刻制作]

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