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※このランキングの基準・趣旨は、
記事
「●贅沢日本車ベスト5。」 でご確認ください。
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ということで、贅沢日本車ベスト5、第5位は、
日産 フェアレディZ(Z32)
です。
フェアレディZは、今でも売っている車です。
今のは6代目。
今回選んだ「Z32」と呼ばれるモデルは、
4代目のモデルです。
このモデル、何がすごかったかって言うと。
まずエンジン。
基本部分は、既にあったV6エンジンの流用ですが
性能向上のために、ツインターボを搭載した上
左右独立した吸排気となっていました。
主要部品も専用設計のものに変更して、
国産初の280馬力を達成。
これ以上馬力は必要ない、ってことで
当時「280馬力規制」なんてのが出来ました。
そして、トランスミッション。
スポーツカーは、前後重量配分が重視されます。
前と後ろで50:50。素性のいい車は、素直に走ります。
Z32は、50:50の重量配分と、デザイナーが描いた
低いボンネットラインを実現するために、
出来る限り、エンジンを奥に押し込む必要がありました。
でも、エンジンを奥に押し込むと、トランスミッションも
一緒に押し込まれて、人が乗る場所を圧迫してしまう。
さらに、ギアからのノイズや振動が伝わりやすくなる。
なのでZ32では、エンジン押し込んだ分を、前後長の
短いトランスミッションを専用開発することで補完、
デザイン・運動性能・居住性のバランスを取ったんです。
さらに驚くのは、2人乗りと4人乗りがあること。
ポルシェとかアストンマーティンとか、名だたる
スポーツカーでも、同一車種で2人乗りと4人乗りが
選べる車、あるんです。
でもこういう車は、4人乗れるように作った車から、
単純に後部座席を取っ払って、代わりに平らな
荷室を付けただけなんです。
でも、Z32はそうじゃないんです。
2人乗りと4人乗りで、ホイールベース
(前輪軸から後輪軸までの距離)が違うんです。
2人乗りは、より小回りが利くように短く。
4人乗りは、後部座席に無理なく座れるように長く。
そんな、基本設計にかかわる部分を変えています。
そして、それでも見た目に大きな差が出ないように
外観は、きわめて巧妙にデザインされているんです。
一目で見分けるとしたら、給油口の位置。
2人乗りは後輪より前、4人乗りは後輪より後ろ。
この違いは、重量配分の適正化と、居住スペース確保のため
燃料タンクの位置さえ変えているからなんです。
設計されたのがバブル真っ只中だったのが、
贅沢さにさらに拍車をかけたのかもしれません。
でも残念なことに、その後バブルが崩壊、
あまり売れなくなったために、ほとんど改良が
行われることもないまま、10年近くほったらかし。
そのまま、フェアレディの名前とともに、
一度消えてしまったんですよね。
(〜「第4位」に続く)
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